本書は著者50年に亘る膨大な草稿の中から、エッセイを中心に編纂されたものである。 「大絃小絃」という表題は、著者が曾つて『全生新聞』に掲載したコラムのタイトルであり、その出典は中国の詩人、白居易の「琵琶行」の一節、「大絃〓々如急雨 小絃切々如私語」からとられたものと思われる。このエッセイには、急雨の緊張感と、私語の親しい語りかけを通して、人間は如何に生きるべきかを培われた著者生涯の信念をうかがい知ることができるのではなかろうか。